ローマ教皇庁(バチカン)は22日、肺炎で入院中のフランシスコ教皇(88)の状態が悪化したと発表した。教皇は呼吸困難に苦しみながらも椅子に座って日中を過ごしたが、高流量の酸素吸入が必要になり、さらに貧血と血小板減少が判明したため輸血を受けた。バチカンは「予断を許さない状況」と説明している。
前日には担当医師がローマの病院で会見を行い、教皇の病状について語った。命に別条はないものの、病状悪化の可能性が残っており「危険を脱したわけではない」と慎重な見方を示した。しかし、自発呼吸ができていることから状態は安定しているとし、少なくともあと1週間の入院が必要だと説明している。
フランシスコ教皇は14日に気管支炎で入院し、18日に両肺に肺炎を発症したと診断された。20代の頃に病気で右肺の一部を摘出した過去があり、今回の肺炎で健康への懸念がさらに高まっている。バチカンも教皇の状態に注目しながら対応を続けている。
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